青藍会会長就任のご挨拶
荒瀬 誠治 (医学部20期)
数時間で約2万人の死者・行方不明者をだした東北の大惨事から早くも9年が過ぎました。改めて被災地の皆様、特に医療関係者の方々に心よりのエールを送ります。私は先の青藍会総会で櫻井(前)会長の後任に選ばれた20期の荒瀬誠治です。今回の青藍会総会がメールと紙媒体のリモート総会となり、会員の方々と直接に会えず、話せず、聞けず、の何もできない3重苦は、超アナログ人間の私には寂しいものでした。私の何が期待されて推挙されたのかもはっきりと自覚できていない若輩ですが、青藍会の発展とは何かを考え続けますので、何卒のご助言、ご意見、ご支援をいただきますよう願うや切です。
青藍会設立の趣旨は「会員相互の親睦・懇親・情報交換を厚くし、学術の向上を図り、母校の発展に尽くす」となっています。青藍会とは同じ場所で若き日々を送り、医学の道を志し、同じ港から医療の世界に船出した者達が、いつでも立ち返ることができる組織でありたいと思います。時は流れて時と知り、友は別れて友と知る(阿久悠)に付け加えるならば、母校は離れて母校・港と知ります。青藍会は、医師への道を育んでくれた母校が、自慢でき誇らしく思える母港になるよう、なれるよう、惜しまず援助し続けながら、会員の総パワーを示す団体でありたいものです。母校という言葉には、現在そこで学ぶ青藍会予備軍の若者や、そこで働く我らの代表者らも含まれます。彼らへの支持と支援により、将来の母校愛にあふれた会員を増やすことも会長の大きな使命と考えています。
さて昨今の話題はコロナ一色となり、国中が不穏・不安状態となりました。感染者の大半は対症療法で回復しているというのに、医学的にはcareの他になすすべがないことより、このままでは日本が滅ぶかのような様相を呈しています。最も危惧するのは、物事や人の判断までもがコロナへの態度と医療崩壊という言霊に支配されていることで、畢竟、コロナ感染者は悪人という風潮さえ生まれています。この矛先がどこに向かうのか心配ですが、このような中でも青藍会の皆様には、医療者の本分を全うし胸を張って生活を送っておられることと拝察致します。このことは私たちの誇りです。これからも、どういう状況下でも会員の皆様が胸を張って生きるための要の組織になれるよう努力するつもりです。よろしくお願いいたします。