徳島大学医学部長
赤 池 雅 史(医学部31期)
この度は,青藍会から医学科学生への教育支援助成をいただき,厚く御礼を申し上げます。現在の医学科カリキュラムでは,国際基準に基づいた医学教育を実施するために,4 年次1 月から6 年次6 月にわたり合計65週間の臨床実習(クリニカル・クラークシップ)を行っています。さらに2 ~ 3 年後には73週にまで増加予定です。臨床実習は主にベッドサイドで行われますが,その一方で,学生は受け持ち患者についての学習や症例提示の準備等,臨床実習に関連した自己学習を行うために,その学習の場が必要です。今回青藍会からいただいた助成金は,主として臨床実習のための学生用学習室の整備に活用させていただく予定です。
また,医学科学生は臨床実習の履修と並行して医師国家試験対策の学習も必要です。前回の第113回医師国家試験における合格基準は,必修問題は得点率80%以上,必修問題を除いた一般問題及び臨床実地問題は得点率70. 6 %以上であり,かなりの高得点が要求されます。臨床実習学習室の整備によって,学生は臨床実習での経験を知識としてさらに定着させ,医師国家試験の高い合格率に繋がることが期待
されます。
青藍会からは,これまでも臨床実習用白衣の授与,臨床実習後の総括評価の一環として行われる客観的臨床技能試験(臨床実習後OSCE)の成績優秀者表彰等,医学科学生教育に多くのご支援をいただいています。医学科としては今回のご支援も医学科教育の充実に活用させていただき,これからも優れた医師の育成に努力する所存です。これからもご支援・ご指導のほど,どうかよろしくお願いいたします。
臨床実習学習室の整備